私は歌い手のキャリアをポップスからスタートしているので、
レッスンではご要望に応じてポップスの歌も指導しています。
ここで気を付けなくてはいけないというか、
ポップスで一番大事なことと声楽、オペラで一番大事なことは少し違うということです。
オペラ、声楽は様式美です。ですからそのスタイル、
発声のスタイルや歌い方、表現のスタイルにのっとって歌うことがとても大切です。
どんなに高い声が出ていてもスタイルと違う声で出ていたら評価はされません。
一方でポップスは本人の表現したい声、それが何より大切だと思っています。
声楽ではNGとされる声でも、本人がその声で表現したい!と強く思うのならそれで良いのです。
そしてその意味において中間にあるのがミュージカルです。
ミュージカルは現代の音楽劇オペラであるので、ある程度のスタイルは必要な場合があります。
ただ、ロックミュージカルとなるとポップスの価値観が優先されたりします。
自分がこだわりたい声がまだ見つかっていないのであれば、
スタイルに沿って声を成長させていくのが一番上達が早いと考えています。